「月刊中国」の資料提供による、健康被害に遭わない為の中国特集 10

 
日本では戦後、塩化ナトリウムを精製して食塩と称し販売してきた。塩化ナトリウムはいくら精製しても塩化ナトリウムであるが、一応食用として口に出来る代物であった。現在では多少値段は張るが本物の塩も販売されるようになり、この本物の塩を常用する事によってアトピーをはじめとした慢性的病気が改善若しくは治癒されたとの報告が出てきている。
 食の改善で様々な慢性的病気が改善されるという事は、出鱈目な食は健康に深刻な問題を及ぼすという事である。
 日本の食料自給率はカロリーベースで約40%ほどしかなく、世界各国からの輸入に頼らざる得ない現実がある。米国からは危険なBSE疑惑牛肉を輸入させられ、中国からは生物の食い物とは言えない代物を食料のように装い輸入している。これでは、日本人の健康は確実に気づかぬうちに蝕まれいく。
 どこかのCMにあったが「健全な精神は健康な肉体に宿る」、この言葉を食という基本の部分からじっくり考えたい「食欲の秋」である。


◆生産者は絶対食べない偽造調味料
 新華社のネットニュースによると、20045月に西安市で1軒の偽造調味料加工工場が摘発された。ここでは水道水に有毒な工業用酢酸を加えて酢を作り、水道水に食用が禁止されている工業用塩と色素を加えて醤油を作っていた。これらの酢や醤油は容器に詰められ、銘柄品として西安の市場で売られていた。
 「西安溢香源酢製造有限会社」という名のその工場は、中庭に覆いもなく醤油の大瓶が5本ほど置かれ、中には蚊や蝿がごっそり浮いていた。酢を作る工場の床には、150キロの工業用塩が置かれ「食用厳禁」と書かれていた。
 この工場の料理酒は、水と香料と色素を混ぜて使用済のビンに入れて口にラベルを張ると「紹興特産」に早変わりする。ここには「山東熟成酢」「思源白酢」「思源長期熟成酢」「溢香源白酢」「上海白酢」「紹興料理酒」「鎮江香酢」などの銘柄の名前を貼った棚が倉庫内にあった。
 立ち入り検査の際に工場長は、期限切れの営業許可証を見せながら「私は2003年末に前工場長から引き継いだ。以前は醸造酢を作っていたがコストが高くて倒産し、そのために偽造品を作って儲けていた」と話していた。
 彼の話では、スーパーに進出するのは金がかかるので、偽造した酢や醤油は主に副食品卸売市場に売るという。工場の事務所の壁には西安の地図が貼られ、業務区域が赤鉛筆で区分されていた。記者がその内の一つの市場に行くと、ブランド酢・醤油・料理酒の偽物が売られていた。市場の露店商人は、「自分が口にするのは他所で買ってきたもので、自分の店で扱う不良品は飲食店に売るものだ」と語った。


◆偽食塩で被害者続出
 安徽省出身者の組織が偽食塩8百トンを製造販売した容疑があり、これは江蘇省における最大の偽食塩事件となっている。
 2004年の阜陽日報では、この組織はいくつもの拠点を持ち、江蘇と安微の省境付近の農民に向けて偽食塩を販売し、その総量は8百トンに達するという。
 偽造団は現存する製塩会社の袋を偽造し、その袋に入れて販売していたので農民はまんまとだまされていた。業者でさえ見破れない偽造品で、農民は今でもだまされていたことに気づいていないという。
 8百トンという数字も驚くべきものだが、これは農民16万人が一人年間5キロを消費すると単純計算してのものであり、食堂や学校で消費されたものを含めれば、とても8百トンなどという数字では収まらない。
 太陽報の報道によれば、広東省にも偽食塩が氾濫して1千万人に直接被害が出ているという。広東疾病予防センターの抜き取り検査によって、市場に出回る食塩の20%近くがヨードを含んでいない偽食塩だということが判明した。この比率は、ここ4年間では最も高く、1千万人近くがこの食塩を使用していた計算になる。
 この偽食塩を長期間摂取すると慢性中毒になり、子供の場合は知力の発達に影響が出ると指摘する専門家もいる。
 抜き取り検査では、偽食塩の使用率も大幅に増加しており、4.2%から11.8%にまで急上昇している。広東全域86百万人として1千万人もの人が、偽食塩を食べていたことになる。
 偽食塩はこれまで、広東や広西の沿海地区で見つかっていたが、最近では広州・仏山などの人口密集大都市でも見つかり始めた。
 最近では多くの食堂が経費節減のために偽食塩を使い、よけいに偽食塩が広がるのだという。仏山市順徳区の調査では、同区で使用されている食塩の60%が偽食塩だったという。当局の推計では、毎月平均百トンの偽食塩が同区に入っているようだ。


◆発癌性「劣化古米」も出回る
 20045月の報道によれば、都市の工事現場に出稼ぎに来ている農民は毎日の主食として経営者から、極めて発癌性の高い黄色麹カビ(アフラトキシンを生産する)の混ざった劣化古米を食べさせられているという。
 この劣化古米は少なく見積もっても、北京市だけで毎年1万トンが出稼ぎ農民の口に入っている。
 専門家はアフラトキシンの発癌性は、化学薬品のニトロソアミンの75倍もあり、最も早い場合には摂取後24週間でガンを発症するという。
 出稼ぎ農民は朝5時から夜の8時まで働かねばならず、毎日の食費が2元だということを考えれば、「賃金をもらうためなら劣化古米であろうと腹一杯食べられたら良い」ということになるのだろうか。
 消息筋が中国質量万里行雑誌社に伝えた所では、春節後の劣化古米の売れ行きは爆発的に伸び、その販売対象は建設現場の労働者が中心だが学校や工場なども多く買っているとのことである。その知らせを受けた雑誌社が北京の建設現場に行ってみると、すぐに劣化古米は見つかった。劣化古米は黄色くて鼻を突くようなカビの臭いがあった。北京で販売されている劣化古米の量は莫大であり、穀物や油脂卸売市場でも劣化古米が大量に売られている。ある市場だけで毎月30トンの劣化古米の需要があるという。ここでは劣化古米を「出稼ぎ農民の米」と呼んでいるが、控えめに見ても北京で1年間に出稼ぎ農民が口にする劣化古米の総量は1万トンになるだろう。
 北京から遠く離れた遼寧市の米加工工場でも、ほとんどが劣化古米を加工していた。
 ある工場の経営者は誇らしげに、この劣化古米は北京だけでなく天津・河北・河南・山東・広東・福建などにも売られており、生産量は年間30万トンになると語っている。百万元を2年で回収できるという悪質商売の工場は、2年間で6倍も増えた。


◆飲んだら危険な中国の粉ミルク
 アメリカ食品医薬品局(FDA)は先頃、栄養成分が不足しているとの理由で乳幼児用中国製粉ミルクを使用禁止にした。
 現在までの所は被害報告ほないが、ニューヨークの農業市場食品実験室では「GuanWeiYuan」という銘柄の粉ミルクは、タンパク質がアメリカの14%規定より低く、脂肪分も4分の1、カルシウムやマグネシウムも不足していることが確認された。
 FDA係官は、中国製の粉ミルクの成分を見ると、これを摂取する乳児は病気になったり死んだりする恐れがあると指摘している。
 アメリカの法律では国内販売の乳幼児用粉ミルクは、必ずFDAに登録して品質保証できる工場で生産されたことを証明しなければならないが、中国製は何一つ証明できるものはない。アメリカ政府は、品質の悪い中国製粉ミルクによる乳幼児死亡という悲劇が起きないように、粉ミルクに関する情報を保健部門に知らせるようにと消費者に呼びかけている。


◆刑務所で作られる日本向け割り箸
 中国の刑務所では、古い材木や汚染された材木も関係なく、囚人たちの懲役刑として「割り箸」が作られている。割り箸は68%が日本向けに輸出され、店先などに並ぶことになる。
 この割り箸は囚人たちが仕上げに、工業用漂白剤に浸けると真っ白になる。その割り箸で日本人は食事をしているのだ。


◆瀋陽のスーパーでは餃子のミンチに痰を吐く
 瀋陽の大手スーパーでは、手作り餃子が人気であるが、そのミンチを練っている作業員たちは、ストレス解消のためにミンチの中に痰や唾を吐いて錬り込んでいる。こんな餃子を日本が輸入していないことを祈る。