「月刊中国」の資料提供による、健康被害に遭わない為の中国特集 11 スーパーで生鮮食品を見ると原産地が表示されている。食の安全が強く言われるようになり、法律が厳しくなった結果であるが、加工食品はまだまだ「原産地」「加工地」が表示されていない物が多い。 自身の健康を守るのはまず自分自身からであり、食に気を使うのは当たり前の事である。生鮮食品だけでなく加工食品も「原産地」「加工地」を極力表示するよう厳しいくらいの法改正をし、国民が自分自身で健康を守れるようしてほしいものである。 そして、政府は国民の健康を守る事は国家としての義務であり、それがそのまま医療費の削減の第一歩である事を十分に自覚し、塩化ナトリウムを塩と称して国民を騙したり、国民を騙して米国のご機嫌を取る為に内閣府に設置した食品安全委員会を本来の食の安全を守る為の委員会にするべきある。我が國は決して中共のようになってはいけない。 ◆田舎で人気の「化石飴」 中国大陸では、原始の動物の化石は至る所で発掘される。それらは安い値段で漢方薬工場などに売られることがある。その化石の粉末と、インスタントラーメンの粉末とを混ぜて練り込んだ飴が中国の田舎ではヒット商品になっている。日本で売られているかどうかは知らない。 ◆殺虫剤入り「金華ハム」 浙江省の金華ハムは千年以上の歴史を持つ食の文化財として有名であり、特別な原料と特殊な地理的気候的条件、伝統の塩漬けと加工方法が相まって生まれる世界一のハムである。 最近、この金華地区のメーカーが開発した新製品のハムは、蝿さえ止まらないという。 一体どんな特殊技術があるのかと思えば、「防虫剤としてDDVPを使っている」とのことである。DDVPとは有機燐系の殺虫剤のディクロルポスのことである。 関係者が言うには、金華地区の企業にとってはハムにDDVPを添加することは怪しむに足りない公然の秘密なのだという。 2003年11月に中央テレビがこのニュースを伝えると、すぐにハムの売れ行きに影響が出た。「蝿も止まらないハム」を人間が食べたいと思うだろうか。DDVPの被害を受けたくなければ、ハムを食べないことが一番の選択だ。 だが実際には、ハムにDDVPを添加するのは金華地区に限らず全国的なものであり、ハム業界全体の問題でもあるのだ。 金華市政府と金華市ハム協会があわてて集中調査・公開焼却処分・謝罪発表を立て続けに行ったが、ここまで信頼を失ってからでは何をしても意味がない。 石油をかけて焼却され、ブルドーザで地中深く埋められた「豚1,403頭分」のハムだが、金華ハム1千年の信頼は元に戻らない。 金華ハムは唐の時代に始まり、宋時代に盛んになった。清の光緒帝の時代には、ドイツのライプチヒでの国際博覧会で金賞に輝き、1915年のサンフランシスコ万国商品博覧会でも金賞に輝いて「世界3大ブランド」に選ばれた。しかし「毒入りハム事件」によって、国際的な信頼は地に堕ちた。 ◆「選別除外雌豚」の再利用方法 緑色に変色した豚肉、死因不明の鶏、レストランが捨てた肉、これらは加工されて各種珍味となり食卓に上ることになる。こんな吐き気を催すゴミが、肉団子・餃子・肉まんに生まれ変わって市場やスーパーで売られているのが中国である。 以前には、年老いた雌豚の肉は固くて食べられないと言われていたものだが、豚養殖で有名な浙江省喜善県にある業者の所には、毛が長くて皮の厚い年老いた雌豚ばかりを扱う養殖場がある。 このような豚は「選別除外雌豚」と呼ばれ、病気になったり子供が産めなくなった雌豚のことである。ここでは、このような豚専門の市場がたくさんあり、業者の名刺にも「選別除外雌豚買付業」と書かれている。 この業者によると、供給が需要に追いつかないほど繁盛しているという。市場で買い付けられた雌豚は全国の業者の所へ送られ、運ばれてきた雌豚はすべて3回から5回注水するという。選別除外雌豚は普通の豚の半額ほどである。それが10%ほど水分を含んだ所で屠殺場に送られる。肉に水分を多く含んだ豚は柔らかくなる。 ある専門業者は、年間に3千万元も稼げると言っている。 ◆不潔極まる「湯葉の郷」 河南省安陽市には名高い「湯葉の郷」がある。湯葉の生産額は年商1億元を超え、驚異的な数字を出している。 この村には湯葉製造工場が2千社近くあるのだが、そのほとんどは看板もない。中央テレビの週刊品質レポートという番組の取材記者が訪れると、安陽市内黄県二安郷の幹部は「看板を出していないのは個人経営で、工場と言っても農家を兼ねている」と説明した。この地区では、鍋さえあれば湯葉工場を始めても良いという。 珍しく看板を出している工場を記者がのぞくと、死んだ蝿が大量に浮いている不潔な豆乳を作業員たちが洗面器で蝿ごとすくって鍋に入れる。経営者は「食品工場に蝿はつきものだ。当たり前のことだ」と言い放った。 工場では水に浸しておいた大豆を攪拌機に入れ、絞り出された豆乳の汁を大きなカメに入れた。床から黒いゴムホースを取り上げてカメに差し込み、高温の蒸気を送って豆乳を煮始めた。その時に作業員たちは、まず白い塊を投げ込み、続いて草色の液体を入れた。これを入れることによって、出来上がりの湯葉は見た目も美しく味も最高になるという。 実は、この白い塊は漂白剤の一種なのだが、学名を「ホルムアルデヒド・ハイドロサルファイト」という発癌性物質で口に入れると中毒を起こし死に至る。 黄色い液体は、染め物専用の工業用染料である。 国は食品加工に使用することを禁じていても、この村では堂々と売られている。また、これら以外にも工業用ゼラチンを使用する工場もある。1キロ2元の澱粉に工業用ゼラチンを混ぜて、それを湯葉に入れれば分量を30%も増やせるのだという。澱粉に工業用ゼラチンを混ぜたものを「パルプ」と呼び、安陽市の「湯葉の郷」では昔からパルプを入れることは当たり前に行われていた。 この危険な湯葉は包装され、北京・遼寧・吉林・黒竜江・江蘇などの市場へ売られて行くのである。 ◆深夜に鮮度アップする中国のタケノコ 雲南・貴州・四川の交わる山岳地帯はタケノコの産地である。ここで加工されるタケノコは品質保証期間が1年という驚くべきものである。 タケノコの鮮度保持の秘密を探ろうと有線テレビ局の記者が貴州省習水県を訪れたが、この地方ではタケノコの買い付け場所は山奥だとのことである。近辺の住人に話を聞いてみると、新鮮なタケノコはすぐに鮮度保持の処理を施すのだが、その時には鼻を突く臭いがするとのことである。 一つの加工場で責任者に聞くと、「大鍋で湯を沸かしてタケノコを煮る。煮なければ1日ほどで腐る。煮た後はしばらく水に浸けておくと見た目が良くなる。その後で処理をしてから樽に詰めて薬品を加える」と説明してくれた。 作業員によると、鮮度保持の処理は主に深夜行うのだとのことである。また、今ここにあるタケノコは一部で、夜になると大量のタケノコが山から運ばれてくるという。 夜になると山からタケノコを運びこみ、作業員はそれを並べ、まず水をかけた。これは薬品がタケノコの中に染み込みやすくするためだという。そのタケノコの上にプラスチックの板を乗せ、そして袋に入った白い粉末を燃やしてタケノコを燻製にした。 この白い粉末の薬品は鼻を突くすっぱい臭いがしていたが、この正体は硫黄と工業用塩が混ぜられたものである。作業員によれば、工業用塩には顔料も混ぜてあるとのこと。こうして一晩燻製にすれば、1年間鮮度を保持できるのだという。 硫黄の残留が多いと酸味が強くなって売れないので、ため池の水で洗ってから売るのである。これが「新鮮タケノコ」の正体である。 |