「月刊中国」の資料提供による、健康被害に遭わない為の中国特集14 マスコミ報道で騒がれはじめて、ようやく中国製品が人体にとって危険な代物ばかりである事が認知されてきたようである。自身の健康や子供の健康、子孫への影響などを考える人達は中国製品を身の回りから遠ざけるなど自衛策を講じはじめている。しかし、危険な中国製品を身の回りから遠ざけるだけでは根本的な解決にはならない。日本人自身の意識が危険な中国製品を蔓延させた一番の原因である以上、日本人自身の意識改革からはじめねばならない。 どっかの肉屋が言った「安い物ばかりを求める消費者が悪い」とは問題の一面を突いた発言でもあった。もっとも「お前が言うな!」とも思うが。結局消費者が安物ばかりを求めれば行き過ぎた価格競争が始まる。これはあらゆる場面で見え隠れする現象であり、公共入札工事ですらも同様である。モラルを失い、拝金主義が蔓延る現在の日本では当然の帰結であろう。そして、最後に待つものは破滅である。 ◆ホルモンで急成長する「上海蟹」 湖で育つ上海蟹は、普通は少なくとも2年たたないと百グラムの大きさには育たない。だが、ホルモンを使って1年で出荷している養殖業者もある。 エール大学経済学部の陳志武教授が北京大学で講演した時に、毒入りウナギの問題に触れた。陳教授によれば、2002年7月に蘇州の会議に参加して食事をする時、科学院環境研究所の有名な教授から「最近の田鰻はどうしてすぐ成長するかご存じですか、養殖業者がホルモンを使うからですよ。人がこれを食べると、7〜8年後に影響が出てきます」と言われたそうだ。それを聞いた学者たちは、それ以降ウナギを食べなくなったという。また陳教授は、「私の親戚でモヤシを売っている者がいますが、そのモヤシは食べられたものではありません。ホルモンを使って、普通なら5日かかるのを1日で育てます。同じ村の住民はそれを知っていますから、誰もそのモヤシを買いません。すべてトラックで一晩かけて広州の市場に売ります」と言った。 ウナギやモヤシばかりではなく、広東や香港の人が大好きな上海蟹もホルモンで養殖されている。江蘇省は上海蟹の一大産地で6百以上の養殖場があり、広東や香港で食べられる上海蟹のほとんどは江蘇から運ばれてくる。 香港の週刊誌が2001年10月「香港人は上海蟹が大好きだが、蟹の値段はどんどん安くなり、市民が常食できるものとなった。上海蟹が安くなればなるほど、市民はものすごい勢いで蟹を食べている」と報道したが、なぜ上海蟹はどんどん安くなっているのだろうか。 ハイテク技術を使って養殖していることで有名な江蘇省の「大発水産養殖場」では、孵化した時から出荷するまでに少なくとも10種類の薬品を使うと語る。これは薬品を使うのが少ない方で、福建ではもっと多く、蟹が産卵するシーズンには避妊薬を与えて蟹が痩せるのを防ぐという。 現在、上海蟹の餌は「精進料理」と「生臭料理」と呼ばれる2種類がある。「精進料理」と言えばホルモン剤やテラマイシン、オーレオマイシンなど抗生物質を与えることを指し、「生臭料理」と言えば寮の養殖池に死んだ犬、死んだ猫、死んだ豚、死んだ鶏、死んだネズミなどを投げ込んで食べさせることを指す。 江蘇の養殖場の「新群蟹場」の責任者は、ベッドの下に皮を剥いだ犬の死体を2匹と死んだ鶏数羽を置いていた。「1週刊に1回、これを投げ込んでやる。蟹は腐った肉が大好きだ」と語っていた。また、「うちの蟹は天然飼料で育つので、よその蟹のようにホルモン浸けではない」と言うが、この餌の犬も不法に青酸カリで他人の飼い犬を殺して売っているもので、その犬の肉自体が猛毒である。 江蘇の陽澄湖で捕れる上海蟹が一番有名だが、水産部門の統計では陽澄湖の一級蟹は年間1万1千匹しか捕れない。それなのに、香港では年間1千3百万匹の上海蟹を食べていることから、大部分は偽ブランドの上海蟹である。 江蘇淡水研究所の唐天徳は「チベットを除く中国の各地で上海蟹を売っており、うちは正真正銘の陽澄湖のものだと言うが80%以上は雑種の蟹であり、毒入りの蟹だ」と語っている。 南方週末誌によると、中国では毎年7百トンの抗生物質ノートン類を生産しているが、その内の半分は蟹・亀・蛇・鰻などの養殖場で使われていると報道している。その他の抗生物質のことを考えれば、香港や広東の人の体の中には、どれほどの抗生物質が苛穏されているのだろう。 ◆毎日20トン生産される「毒入りラード」 湖南省にある2軒の皮革工場では、腐臭漂う豚皮を使って毒入りラードを作り、全国に販売している。 東方新報などが、この毒入りラードについて報道した後の2003年11月に湖南省衛生局が通達会議を開き、調査班を組織して現地に乗り込んだ。すると衛生基準に合わない豚油を使って、食用の「精製ラード」を製造していたことが判明した。それらの工場が購入していた原料は食品衛生法に違反するものであり、それらには発癌性物質が含まれていて口にはできないものだった。 調査によると2軒の工場で生産されるラードは毎日20トンになり、全国各地に販売されていた。湖南衛生局はこの「毒入りラード」の摂取を禁止し、製造を停止させ、発行していた衛生許可証を回収した。この「毒入りラード」の原料を供給していたのは青島・四川・上海・山東などであったが、こういう問題は防ぎようがない。 ◆粗悪粉ミルクで赤ちゃんが死ぬ 東方早報2003年4月には、安徽省阜陽市で生後3ヶ月の赤ちゃんが粗悪な粉ミルクを長期間摂取したことが原因で、腎臓と肝臓に重度の機能障害を起こして死亡したことが報道された。 阜陽市の人民病院小児科主任は、「重度栄養不良症候群」というのは20数年ぶりのことだと驚き、この病気の赤ちゃんは手足が短く体がやせ細り、頭が著しく大きいのが特微だという。現地では「頭でっかち赤ちゃん」と呼ばれている。この事件から3ケ月たっても、市場では堂々とその粉ミルクが売られている。 阜陽市食品品質監督署の検査報告書によれば、この粉ミルクのタンパク質含有量は1%しかなく、標準的な粉ミルクの10分の1以下だった。 被害者家族の申し出を受け、阜陽市疾病予防センターが市場に出回っている13種類の粉ミルクを検査したが、すべて不合格だった。タンパク質の含有量がわずか0.37%のものもあった。食品監督課長は、「こういう粉ミルクはタンパク質含有量が低く、乳児の成長に必要な栄養素は何一つないばかりか、長期にわたり摂取すれば内蔵機能が衰えて死に至る」と指摘している。 この地区で見つかった「頭でっかち赤ちゃん」は2百人近くおり、その内で死んだ赤ちゃんは50〜60人にも達している。阜陽人民病院の入院記録には、「重度栄養不良症候群」の赤ちゃんは66人、その内で死亡8人と書かれている。ここ以外にも多くの病院で、同様の赤ちゃんは多数いる。これらの赤ちゃんは2〜3日に一人の割合で見つかり、その症状も重いと指摘されている。これら赤ちゃんの入院には1日2百〜3百元かかり、アルブミンなどの栄養剤を与える治療が半月も続く。それらの費用は、農村家庭の年収にも相当する。この粉ミルクを3ケ月摂取すると発育に重大な影響が起こり、5ヶ月も摂取すれば悪影響が一生残ることになり、7ケ月摂取すれば助かる見込みはなくなると言われている。 この粉ミルクで死んだ赤ちゃんの父親は、「治療費だけでも4万元使ったが、粉ミルクを売った店が賠償したのは5千元だけです」と言っている。公正取引局によれば、消費者権益保護法に基づく賠償請求は5千元から6千元に限られているので、被害者側がこれ以上を請求しても公正取引局には権限がない。それ以上の請求は裁判所に行かねばならないとのことで、泣き寝入りが多いとも言っている。 ◆病死した豚も加工されて食卓へ 2004年8月の遼瀋晩報によれば、瀋陽市の劉千村に豚のブラックマーケットがある。この市場は7年前にできたもので、当初は生きた豚を扱う住民が買い付けた豚を業者に連絡して引き取りにきてもらうだけだった。その後、ブラックマーケットの評判が高まるにつれて、市場の形態も変わってきた。病気の豚や死んだ豚を公然と取引するようになったのである。獣医センターの動物検疫官も、料金を徴収することだけに熱心で、その他のことには無関心である。 記者が秘密取材で訪れた時も、病気の豚や死んだ豚が取引されていた。 ここの土地は2人の所有者が管理しており、その管理方法とは取引する豚を彼らの計量台に乗せ、一匹当たり2元の計量代金を払うというシステムである。健康な豚肉は5百グラムが4元で、死んだ豚肉は3元である。価格が安いので、飛ぶように売れるのだという。 動物検疫も形だけで、取引業者によると「金さえ掴ませれば、彼らは何も口出ししない」「豚一匹売るごとに2元を渡さなければならないが、そうすることで安心して商売できる」と語っている。こういう死んだ豚肉が瀋陽や吉林の食品加工会社に売られている。 江西省南昌市のニュースによれば、国営の「南昌肉連食品集団公司」が2年前に廃棄処分になっているはずの病死した豚肉を出荷していることが判明したという。使用が禁止されている過酸化水素水に漬けて、それを味付け加工してホテルやレストランに販売していたのだ。南昌市品質監督局が通報を受けて調査すると、定期市場の近くで病死豚肉の加工工場を発見し、その場で2百キロの変質した豚肉を押収した。その肉には廃棄処分を示す三角マークが付けられていたが、冷蔵庫に入っていた豚の頭や肋骨の肉はすでに異臭を放っていた。また現場にあった大鍋には、黒ずんで腐臭を放つ豚の内蔵が浮かんでいた。工場の所有者によると、公司の職員から病死豚を買い、それを過酸化水素水に漬けた後で味付け加工してレストランなどに売っていたと語った。品質監督局は公司にあった「本来なら廃棄処分にされているはずの豚肉」6トンを差し押さえた。冷蔵庫の中には、2年前の豚も入っていた。これはすでに2001年から行われていたものである。多くのレストランなどがコスト削減・利潤拡大のためだけに非合法な商人と結託し、病死豚肉を大量に流通させているのである。 ◆肉加工食品は借用するな 2005年1月の大紀元報道によれば、最近、国家質量総検査局が全国の市場で肉類食品に対する検査をした結果、58種類のハムやソーセージの中で合格したのは3種類だけだったという。 新華社のネットニュースでも、北京・天津・遼寧・山東・山西・内蒙古・河北など7省の市で33社58種類の肉類加工食品を検査した結果、合格率は31%だったと発表している。今回の検査では、これら肉類加工食品には5つの問題が指摘されている。 1、複合燐酸塩が多い。 2、防腐剤が多い。 3、色素剤が多い。 4、澱粉添加物が多い。 5、製造日付ラベルに問題がある。 ◆布団の中身は何でしょう 2004年10月の中央社台北の報道では、中国では「悪魔の綿布団」が何度も摘発されているのに、また何度も出回るのだという。 北京海淀区の質量観測局の法律人員がこの日、ある地下工場から10トン余りの「悪魔の綿」を発見した。その綿の中には、医療センターから廃棄された血液の付着したままの汚染された綿が含まれていた。北京当局は、このような「悪魔の綿」が大量に見つかるのは珍しいことで、たいていは布団に加工されて市場に流通してしまうと語っている。 香港の東方日報によれば、見つかった工場には広い庭があり、前日に検査員が怪しいと目を付けていたという。工場内には製品と半製品と原料が10トンあり、すぐに営業停止にされたという。これら工業用廃棄綿や医療用汚染綿を使って地下工場が作る「悪魔の綿布団」は冬場の北京でよく売れると言われている。一枚の「悪魔の綿布団」を作る原価は10元だが、製品は8〜10倍の値段で売れる。報道によれば、外から見るときれいな布団も、中身は血液の付着した医療用ガーゼや綿、そして死体に被せる布や綿が入れられている。この布団を最も多く買うのは大学の新入生であり、多くの学生がきれいな外観にだまされて、汚染され細菌だらけの中身の綿を知らずに病気になってしまう。 この「悪魔の綿布団」事件は、広州でも何度も報道されている。 |